主に高齢犬の皮下に発生する柔らかいしこりです。いろいろな場所にでき、多発することもあります。単なる脂肪というわけではなく脂肪細胞の良性腫瘍であり、ゆっくりと大きくなっていくことが多いです。
診断としては一般的に針吸引による細胞診が行われます。脂肪腫のように見えて悪性腫瘍である場合もありますので、一度は細胞診を行う必要があります。
治療は手術による摘出ですが、機能障害が出ていなければ急いで行う必要はないと考えられます。歩行に支障が出たり、大きくなって邪魔になっていたりする場合には手術が勧められます。また、良性とはいえ筋肉に浸潤していくようなタイプのものもあり、手術が大掛かりになることもあります。
脂肪腫であれば基本的には心配ない場合が多いですが、上記のように悪性腫瘍の場合もありますので、しこりを見つけた場合は動物病院に御相談いただければと思います。