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症例紹介
2019/02/17
症例:猫の尿道結石

 尿が出ないという主訴で来院された雄猫です。X線検査にて、尿道に結石が認められました。結石の種類は不明でしたが、溶解を期待して食事療法を開始しました。しかし結果的に溶解できず、後日手術を行いました。

 尿道の結石は手術前に膀胱に押し戻し、膀胱を切開して結石(12個)を摘出しました。

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 結石の成分はシュウ酸カルシウムでした。再発の可能性が高いため、療法食で予防していくことになりました。

 結石の成分は、手術前の時点ではわかりません。ストルバイトであれば療法食で溶解する可能性がありますが、シュウ酸カルシウムであれば溶解はしません。どの時点で手術するかということに関しては正解はなく、結果論となります。

 雄猫の尿道閉塞の大半は結石が原因ではありませんし、超音波検査では尿道の結石を検出できませんので、今回のようなケースは見逃されやすいです。診療費を抑えようとしてX線検査を省くと見逃してしまうことになります。かといって尿道閉塞の全ての猫において初診時にX線を撮るかというと、私は撮っていません。何かおかしいなと感じた場合に撮るようにしています。

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