大腸の一部である結腸が拡張し、運動性が低下することにより便秘となります。猫に多く認められます。骨盤に狭窄がある場合などに発症しやすいですが、原因がはっきりしない場合もあります。
主症状は便秘です。大量に便がたまってくると嘔吐や食欲低下も生じます。
治療としては食物繊維の給与、緩下剤の投与、腸の運動性を高める薬の投与などが行われます。それでも便が詰まってしまう場合は掻き出す処置が必要となります。
その他の治療法として、拡張した結腸を外科的に切除するという方法もあります。手術により改善することが多いですが、時間が経つと再発することもあります。
重度の巨大結腸症で手術をしない場合は、定期的な排便処置が必要となることが多いです。便は尿と違って1~2日出なくても問題はありませんが、たまりすぎると処置が大変になり、猫にもかなりの負担がかかります。猫の性格や処置の程度によっては全身麻酔が必要となることもあります。
猫が便秘になりましたら、ひどくなる前に動物病院に御相談ください。