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院長コラム
2020/11/21
【コラム】予防、価格など

 

予防とは

動物病院では一般的に以下の予防を行います。
・ノミ
・マダニ
・フィラリア
・混合ワクチン
・狂犬病(犬のみ)
  

病院による違い

予防を勧める度合いは病院によって異なります。強く勧めない病院は意識低い系と思われがちですが、楽して稼げるところをあえて捨てているわけですから、本当に必要かどうかを考えているのかもしれません。
個人的には、23区内で一年中ノミ・フィラリアを予防する必要はないと思っておりますし、室内猫のフィラリア予防も必須ではないと思っております。また、ワクチン関連の抗体検査も当院ではほぼ行っておりません。
   

価格について

予防の価格は病院によって様々です。また、予防と病気治療の価格は別物です。
予防、避妊、去勢などは病院間の価格比較がしやすいため、安めに設定している病院が多いです。そのような病院が治療も安いとは限りません。
治療の価格は病気になってみないとわかりませんが、重症でない病気(急性の下痢や皮膚病など)の際に判断していただくといいでしょう。それ以前に、病院の雰囲気を見ればだいたいわかります。設備が高度そう、スタッフが多い、接客に力を入れている、広告に力を入れている、といった病院は基本的に高いです。
治療は価格よりも質が重要ですので、安いほど良いわけではありません。質が高ければ価格もそれなりに高くなります。安いだけでまともな治療ができないよりは、高くてもまともな治療ができるほうがいいでしょう。とはいえ、高すぎて質に見合っていないと思われる病院も存在します。飼い主さんが好きで通っているのであれば問題はありませんが。
当院に関しましては、「予防よりも治療を安めに」という方針でやっております。予防はさほど安くはありません。治療も特別安くはありませんが、質の割には安いと思っております。
  

病院の使い分け

予防は安い病院、病気の治療は別の病院、と使い分ける方もいらっしゃると思いますが、お勧めはしません。同じ病院に通い続けると以下のようなメリットがあります。

■獣医師や看護師が動物の性格・健康状態などを把握してくれる
→・病気に気付きやすい(いつもより元気がない、痩せてきた、など)
 ・動物のストレス軽減(ここを触ると嫌がる、預かると興奮するから飼い主さんと一緒に待ってもらう、など)
 ・検査の重複、不要な治療などを避けられる
 
■獣医師が飼い主さんの考え方や家庭環境などをある程度把握し、それを踏まえた治療の提案をしてくれる
→・飼い主さんが希望する治療を受けやすい

■病院から信用される
→・長期的な視野で治療してくれる
 ・相談した時に親身に対応してくれるかもしれない
 ・時間外でも診療対応してくれるかもしれない
   
あちこちの病院に行っていたり勝手に転院したりする方の場合は、長期的な視野では考えられませんので、目先の治療だけを行うことになります。転院先でも同様の治療を繰り返していつまでも治らないといった結果にもなりかねません。
病院から信用されるかどうかは治療にも影響してきますので、実はけっこう重要です。今まで考えたことがなかった方は考えていただいたほうがいいでしょう。
結論としては、専門的な治療以外に関しては、かかりつけの病院を決めた上で通い続けるのがいいと思います。

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