緊急事態宣言が発令されましたが、当院は継続して診療しております。
不要不急のご来院はお控えいただくのが望ましいですが、いつ終息するのかを見通せない状況でもあります。最短でも数ヶ月はかかるでしょうし、むしろそれ以上かかる可能性のほうが高いかもしれません。
それまでの間、動物が病気にならないわけではありませんし、春からの予防を行わなくて大丈夫というわけでもありません。今後、死者数の激増や都市機能の麻痺などによって犬猫の予防どころではないという状況になることも考えられますが、そのような場合にはまたお知らせいたします。
個別の件に関してですが、狂犬病予防接種は間違いなく不要不急です。法律では4〜6月に接種するようにとなっておりますが、夏以降でも問題はありません。他の用件のついでに接種するのはかまいませんが、わざわざ狂犬病予防接種のためだけに来院するのは今は避けていただいたほうがいいでしょう。
混合ワクチンに関しては微妙なところです。子犬・子猫は予定通りに接種したほうがいいと思います。成犬・成猫は数ヶ月遅れても大体は大丈夫ですので、延期していただくのもいいでしょう。
ノミ・マダニ・フィラリア予防に関しては、原則的には例年通り行っていただいたほうがいいでしょう。フィラリアは都内では感染確率が高くはありませんので、自己責任にはなりますが、状況次第で今年はパスするというのも悪くはありません。ノミ・マダニ予防に関しては、屋外に出る場合はきちんと行っていただいたほうがいいでしょう。
避妊・去勢手術に関しては、「若齢のうちに手術したい」「猫が発情で鳴くので待てない」「野良猫が妊娠するので待てない」などの場合は手術を受け付けております。それ以外の不要不急の場合は延期していただいてもいいでしょう。
[来院時の注意事項]
・体調の悪い飼い主さんは来院をご遠慮ください。まず電話でご相談いただくようお願いいたします。
・待合室に人が集まらないようにするため、なるべく少人数でご来院ください。
・当院は基本的に空いておりますが、たまになぜか込んでいる時もあります。そのような時は、受付後に屋外で待っていただいてもかまいません。
・診察時は人の距離が近くなりますが、なるべく距離を置いて喋るようにしてください。私を見習って口数少なく喋るようにお願いします。
[犬や猫の感染について]
香港、ベルギーにおいて犬や猫も新型コロナウイルスに感染したという事例が報告されていますが、ネット記事以上の情報は持ち合わせておりませんので、聞かれても詳しくはお答えできません。
「動物に対してどの程度の毒性があるか」「動物から動物、または動物から人への感染が起こるか」といったことに関してはまだわかっておりません。
動物からの感染可能性がないとは言えませんので、他の家の動物との接触はなるべく避けていただいたほうが無難でしょう。
基本的には、人のほうが動物よりも感染しやすく症状も重篤であるということに間違いはないと思われます。まずはご自身の心配をするようにしてください。