ワクチンは絶対に安全というものではなく、まれに副作用が生じることがあります。何も起きない確率のほうが圧倒的に高いですが、万が一の時に対処が必要となりますので、知っておいていただきたいと思います。
最も危険な副作用はアナフィラキシーショックと呼ばれるものです。蜂に刺された時の反応として有名ですが、ワクチン接種により生じることも極稀にあります。接種後数分〜15分で発症し、血圧低下・呼吸困難・虚脱となります。早急な治療が必要です。
他の副作用としては元気食欲の低下・嘔吐・顔の腫れ・蕁麻疹などが挙げられます。ワクチン接種後数時間〜1日で発症することが多く、症状の程度によっては治療が必要です。
過去に何度も接種していて大丈夫でも、ある年突然副作用が出ることもあります。一度発症した場合、次回以降同じワクチンを打つとまた出る可能性が高いです。別種のワクチンについては問題ないことが多いですが、注意は必要です。
副作用が出た場合、次回以降はワクチンの種類の変更、アレルギー止めの薬を投与してからの接種、ワクチン自体打たない、といった選択をします。どれが最適かは状況によって異なります。
ワクチンの副作用について書きましたが、その頻度は低く、感染症を予防できるというメリットのほうが大きいです。そのため、ワクチンはきちんと接種し、万が一副作用が出た場合は適切な対処をし、次回以降は慎重に方針を決める、というのが妥当だと思います。